Histoire de Française

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演劇:La Mamma①

 二年二ヵ月の歳月が流れて、マニアーノ家はきわめて平和のように見えたが、母親のロザリアにはたとえ口がさけても人には言えない大きな悩みがあった。
 問題はアントニオとパルバラの仲が、一見良さそうに見えてその実しっくり行っていないということであった。つまり、二人はどうやらまだ身体の関係を結んでいないらしいのだ。
 アントニオは性的不能者だったということ……!

 未亡人ロザリアは、夫のアルフィオが強かったことを思い浮かべて、不甲斐ない息子に歯がゆい思いをするのだったが、こればかりは、いかに息子思いの母親とてどうすることもできない。

 ついに恐れていたことが現実となり、パルバラの父親である公証人のピュリジがやって来て、娘は今日に至るも二年前修道院にいた頃と全く同じ状態なので、結婚を無効にしたいと申し入れて来た。
 「あえて申します。軽卒でした。もし彼が自分のモチモノがどういうものかを知っていたら、真面目な青年ならおそらく結婚しますまい。」「いずれにせよ、この二年間子どもの出来なかったことは、あなたもお認めになりましょう。」

 ロザリアは、ピュリジのこの話を、娘をアントニオより有利な相手と再婚させるために神父ともども仕組んだ陰謀だと信じ、亡き夫の墓前に詰って助けてくれと嘆願する。

 やはり、マニアーノ家の亡き当主アルフィオは、責任感のある男であった。彼はロザリアに一つの秘策を思いつかせてくれたのである。
 ロザリアは従姉妹のジウゼッペという魔女から眠り薬草を手に入れ、それを息子のアントニオに飲ませて深い眠りに就かせ、嫁のパルバラにはアントニオは薬草のせいで夢遊病者のようになり、今夜自分のしたことを一切覚えてはいないだろうが、彼のなすがままにしていさえすれば、生まれてはじめての楽しい初夜が迎えられるのだと言いきかせた。

 準備万端整えた上で、夫の弟であるろくでなしのアルドと、次男のアルドを集めて「本当にここだけの話」として相談を持ち掛ける。