Histoire de Française

Histoire de française

フランス人の生き方

フランス人の興味

フランスの演劇

LINK

演劇:La Mamma③

 つまりロザリアは、アントニオが薬草で深い眠りについている間に、パルバラに「初夜」を味あわせる「替え玉」を使おうというのである。

 彼女がその計画を思いついたのは亡夫の墓に詣でたとき、夫の声で「第二の大砲を用意しろ」という言葉をきいたからであった。
 昔ブロンテ公爵家では長男の嫁に子が出来ないと、弟が兄に代わって嫁に子宝を授けるのがならわしで、それを第二の大砲とよんでいたのである。

 つまりロザリアは次男のアルドを、「第二の大砲」に仕立て上げるつもりだったのである。渋っているアルドにロザリアは、望み通り田舎で百姓をすることも許そうと、最大限の譲歩さえするのであった。

 やっとのことでアルドは納得し、兄アントニオに代わって今夜パルバラのベッドに忍びこみ、パルバラに新婦初夜を味わわせ、マニアーノ家の危機 - すなわち「教会の名による結婚の取消し」という最悪の事態 - を切り抜ける大任を引き受けることとなる。

 さて、その翌日、晴れ晴れとしたパルバラの顔を見てホッと安心したロザリアは、次男アルドが無事大任を果たしたものと信じ込んでいた。

 しかし事実はまことに奇妙な展開をみせた。期待されたアルドはいざその大役にとりかかろうとした途端、アントニオと同様インポテンツになってしまった。
 慌てたアルドはその足で淫売屋にかけつけ、果たしてそれが真正のものかどうかを確かめたが、やはりそれは一時の出来事であったという。かくして最後の手段は失敗に終わり、ビュリジと神父はパルバラを引き取りにやって来る。

 しかし二人がそこで見たのは、ベッドの上で激しく愛し合っているアントニオとパルバラの姿であった。アントニオはパルバラから昨夜自分が一人前の男としてパルバラの全てを奪ったという嘘を耳にして、初めてオトコがふるい立ったのである。

 再びマニアーノ家に平和が訪れた。そしてカターニアの女たちもまた静かな平和な生活に帰ったのである。